順序が重要
借金返済を効率的に行うためには、一定の段階を経る必要があります。基本的には自力で借金返済を試みるのが最も重要です。
返済が困難な場合には債務整理を行うこともできますが、信用情報機関に登録されるなどの問題があります。
債務整理は自力で借金返済を試みた後で予備的に行うのが望ましい方法です。自力で借金返済を行う場合にはおまとめローンや借り換えローンを利用すると効率的に返済を行うことができます。
一般的に消費者金融業者や信販会社が提供するカードローンサービスは金利が高めで、貸金業法による総量規制の適用を受けます。総量規制の対象となる場合には年収の3分の1を超える融資を行うことができません。
銀行の場合は..
一方銀行は貸金業法自体が適用されないため、総量規制の対象外です。銀行系のカードローンは融資限度額に法的な制限がなく、融資目的も問われないため債務を整理するために利用できます。また銀行系カードローンは一般的なものと比較して金利が安いという特徴があります。
消費者金融業者でも一般的なカードローンの他におまとめローンや借り換えローンと呼ばれる特別な融資が行われています。基本的に消費者金融業者は貸金業法の適用を受けますが、おまとめローンや借り換えローンは顧客に一方的に有利な借り換えに該当するため総量規制の例外とされます。
多額の債務を整理するにはまず銀行系カードローンやおまとめローン、借り換えローンなどを利用して自力で借金返済を試みるのが合理的です。複数の債務を抱えている場合に債務を1本化すれば返済日や返済額、金利などを統一して計画的な返済を行いやすくなります。
おまとめローンなどを利用する場合には、返済期間に注意が必要です。利息の計算は日割りで行われるので、金利が安くなっても返済期間が長くなると支払う利息の総額も増加します。なるべく短い期間で返済するのが合理的です。
債務整理の手続きを..
おまとめローンなどを利用しても返済が困難な場合には債務整理の手続きを行います。債務整理には任意整理と特定調停、民事再生、自己破産があります。任意整理と特定調停は債権者と債務者が協議によって債務額を減額するための手続きです。
特定調停は裁判所の仲介を受けて当事者が協議します。一方任意整理は私的な協議です。交渉が成立した場合に和解契約書が作成されますが、債務名義にはなりません。特定調停は裁判所が関与し、債務名義である調停調書が作成されます。
そのため債務不履行があった場合には強制執行を受ける可能性があります。
まず任意整理により当事者間の協議を行った上で、交渉が成立しなければ他の手続きを行います。民事再生と自己破産も裁判所に申し立てます。
前者は5000万円以下で住宅ローン以外の債務のみを対象とします。自己破産は生活に必要な最低限の財産以外を換価処分して債権者に分配し、債務の全額免除を受けます。住宅などの財産を手放さずに債務整理を行うならば、自己破産以外の方法を選択する必要があります。
債務整理には信用情報機関に登録されたり、自己破産をすると基本的に全ての財産を手放す必要があるなどの問題が存在します。なるべく自力返済を試みることが重要です。